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-σ^2 / 2 の真実に迫る – その1

· 約3分

先ずは準備運動

元金がV0V_0、利率をrr(年率)とした場合の単利と複利の場合それぞれで、 TT年後の元利合計を改めて考えてみましょう(何を今更、、、)。

単利の場合

年間に利払いがNN回あるとすると、1回あたりの利率はr/Nr/NとなったうえでTT年後までには金利がTNTN回つくのでの元利合計は、

V(T)=V0+V0(r/N+r/N++r/N)TNtimes=V0(1+rT)V(T)=V_0+V_0\cdot\underbrace{(r/N+r/N+\cdots+r/N)}_{TN \text{times}}=V_0\cdot(1+rT)    ---(1)

うーん文句なし。まったくもってあたりまえだ。

複利の場合

上記と同様に利率はr/Nr/Nとなるので、

V(T)=V0(1+r/N)(1+r/N)(1+r/N)TNtimes=V0(1+r/N)TNV(T)=V_0\cdot\underbrace{(1+r/N)(1+r/N)\cdots(1+r/N)}_{TN \text{times}}=V_0\cdot(1+r/N)^{TN}    ---(2)

となります。

次に上記の式でNN\rightarrow\inftyとしてみましょう。世にいう連続極限と呼ばれる操作です。 これは年間の利払い回数が無限大、つまり無限に短い期間に無限に小さい利率による利払いが発生し、それが無限に積み重なった場合を考えることです。

単利の場合

式(1)の中にNが含まれていないのでNN\rightarrow\inftyとしても結果は同じです。

複利の場合

式(2)でNN\rightarrow\inftyとするとどうなるか、結果だけ書きます(高校数学!)

V(T)=V0exp(rT) V(T)=V_0\cdot\exp(rT)    ---(3)

連続極限で指数関数になります。

と、まぁこんな話はどの金融の教科書にも最初のページに書いてあります。

さて上記のケースは全て金利が一定値rrという場合です。 そうではなく、金利が乱数だったらどうなるでしょうか。それが今回の記事で書きたいことです。

その2へ続く、、、