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ラプラス分布(Laplace distribution)

分布の形状

基本情報

  • 2つのパラメータ μ,ϕ\mu, \phi が必要です.

    ϕ>0\phi>0
  • 無限区間 (,+)(-\infty,+\infty) で定義された連続分布です。

  • 平均対して常に対称です。

確率

  • 累積分布関数

    F(x)={12exp(xμϕ)  (x<μ)112exp(xμϕ)  (xμ)F(x)=\begin{cases}\frac{1}{2}\exp\left(\frac{x-\mu}{\phi}\right)\;&(x<\mu)\\1-\frac{1}{2}\exp\left(-\frac{x-\mu}{\phi}\right)\;&(x\geq \mu)\end{cases}
  • 確率密度関数

    f(x)=12ϕexp(xμϕ)f(x)=\frac{1}{2\phi}\exp\left(-\frac{|x-\mu|}{\phi}\right)
  • Excel での累積分布関数 (c.d.f.) と 確率密度関数 (p.d.f.)の求め方

AB
1データ説明
20.5対象となる値
38分布のパラメータ Mu の値
42分布のパラメータ Phi の値
5=(A2-A3)/A4Standardized variable z
6数式説明(計算結果)
7=IF(A2<A3,0.5*EXP(A5),1-0.5*EXP(-A5))上のデータに対する累積分布関数の値
8=0.5*EXP(-ABS(A5))/A4上のデータに対する確率密度関数の値

分位点

  • 累積確率関数の逆関数

    F1(P)={ϕln2P+μ(P<0.5)(ϕln2(1P)+μ)(P0.5)F^{-1}(P)=\begin{cases}\phi\ln 2P+\mu&(P<0.5)\\-(\phi\ln 2(1-P)+\mu)&(P\geq 0.5)\end{cases}
  • Excel での分位点の求め方

AB
1データ説明
20.7この分布の確率
31.7分布のパラメータ Mu の値
40.9分布のパラメータ Phi の値
5数式説明(計算結果)
6=IF(P<0.5,A4*LN(2*A2)+A3,-(A4*LN(2*(1-A2))+A3))上のデータに対する累積分布関数の逆関数の値

分布の特徴

平均 -- 分布の"中心"はどこ? (定義)

  • 分布の平均は μ\mu と与えられます。

標準偏差 -- 分布はどのくらい広がっているか(定義

  • 分布の分散 は次式で与えられます。

    2ϕ22\phi^2

    標準偏差 は 分散の正の平方根です。

  • Excel での計算法

AB
1データ説明
22分布のパラメータ Phi の値
3数式説明(計算結果)
4=SQRT(2)*A2上のデータに対する分布の標準偏差

歪度 -- 分布はどちらに偏っているか(定義)

  • 分布の歪度は 00 です。

尖度 -- 尖っているか丸まっているか (定義)

  • 分布の尖度は 33 です。

乱数

  • 乱数 x は一様乱数 U に対して次式で生成されます(逆関数法) :

    x={ϕln2U+μ(U<0.5)(ϕln2(1U)+μ)(U0.5)x=\begin{cases}\phi\ln 2U+\mu&(U<0.5)\\-(\phi\ln 2(1-U)+\mu)&(U\geq 0.5)\end{cases}
  • Excel での乱数生成法

AB
1データ説明
20.5分布のパラメータ Mu の値
30.5分布のパラメータ Phi の値
4数式説明(計算結果)
5=IF(NTRAND(100)<0.5,A3*LN(2*NTRAND(100))+A2,-(A3*LN(2*(1-NTRAND(100)))+A2))100個のラプラス乱数を Mersenne Twister アルゴリズムで生成します。

メモ: この使用例の数式は、配列数式として入力する必要があります。使用例を新規ワークシートにコピーした後、A5:A104 のセル範囲 (配列数式が入力されているセルが左上になる) を選択します。F2 キーを押し、Ctrl キーと Shift キーを押しながら Enter キーを押します。この数式が配列数式として入力されていない場合、単一の値 2 のみが計算結果として返されます。

参照