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F 分布(F distribution)

分布の形状

基本情報

  • 2つのパラメータ N1,N2N_1, N_2 が必要です(正の整数)。
  • 半無限区間 x0x \geq 0 で定義された連続分布です。
  • 平均対して非対称です。

確率

  • 確率密度関数

    f(x)=Γ(N1+N22)(N1N2)N12xN121Γ(N12)Γ(N22)(1+N1N2x)N1+N22f(x)=\frac{\Gamma\left(\frac{N_1+N_2}{2}\right)\left(\frac{N_1}{N_2}\right)^\frac{N_1}{2}x^{\frac{N_1}{2}-1}}{\Gamma\left(\frac{N_1}{2}\right)\Gamma\left(\frac{N_2}{2}\right)\left(1+\frac{N_1}{N_2}x\right)^{\frac{N_1+N_2}{2}}}

    ここで Γ()\Gamma(\cdot) は ガンマ関数です。

  • 累積分布関数

    F(x)=Iγ(N12,N22)F(x)=I_\gamma\left(\frac{N_1}{2},\frac{N_2}{2}\right)

    ここで γ=N1xN2+N1x\gamma=\frac{N_1x}{N_2+N_1x} で Ix(,)I_{x}(\cdot,\cdot) は 正規化された不完全ベータ関数です。

  • Excel での累積分布関数 (c.d.f.) と 確率密度関数 (p.d.f.)の求め方

AB
1データ説明
25対象となる値
34分布のパラメータ N1 の値
430分布のパラメータ N2 の値
5数式説明(計算結果)
6=NTFDIST(A2,A3,A4,TRUE)上のデータに対する累積分布関数の値
7=NTFDIST(A2,A3,A4,FALSE)上のデータに対する確率密度関数の値

分布の特徴

平均 -- 分布の"中心"はどこ? (定義)

  • 分布の平均 は次式で与えられます。

    N2N22(N2>2)\frac{N_2}{N_2-2}\quad (N_2>2)
  • Excel での計算法

AB
1データ説明
230分布のパラメータ N2 の値
3数式説明(計算結果)
4=NTFMEAN(A2)上のデータに対する分布の平均

標準偏差 -- 分布はどのくらい広がっているか(定義

  • 分布の分散 は次式で与えられます。

    2N22(N1+N22)N1(N22)2(N24)(N2>4)\frac{2N_2^2(N_1+N_2-2)}{N_1(N_2-2)^2(N_2-4)}\quad (N_2>4)

    標準偏差 は 分散の正の平方根です。

  • Excel での計算法

AB
1データ説明
24分布のパラメータ N1 の値
330分布のパラメータ N2 の値
4数式説明(計算結果)
5=NTFSTDEV(A2,A3)上のデータに対する分布の標準偏差

歪度 -- 分布はどちらに偏っているか(定義)

  • 分布の歪度 は次式で与えられます。

    (2N1+N22)8(N24)N1(N1+N22)(N26)(N2>6)\frac{(2N_1+N_2-2)\sqrt{8(N_2-4)}}{\sqrt{N_1(N_1+N_2-2)}(N_2-6)}\quad (N_2>6)
  • Excel での計算法

AB
1データ説明
24分布のパラメータ N1 の値
330分布のパラメータ N2 の値
4数式説明(計算結果)
5=NTFSKEW(A2,A3)上のデータに対する分布の歪度

尖度 -- 尖っているか丸まっているか (定義)

  • 分布の尖度 は次式で与えられます。

    12[(N22)2(N24)+N1(N1+N22)(5N222)]N1(N26)(N28)(N1+N22)(N2>8)\frac{12[(N_2-2)^2(N_2-4)+N_1(N_1+N_2-2)(5N_2-22)]}{N_1(N_2-6)(N_2-8)(N_1+N_2-2)}\quad (N_2>8)
  • Excel での計算法

AB
1データ説明
24分布のパラメータ N1 の値
330分布のパラメータ N2 の値
4数式説明(計算結果)
5=NTFKURT(A2,A3)上のデータに対する分布の尖度

乱数

  • Excel での乱数生成法
AB
1データ説明
24分布のパラメータ N1 の値
32.3分布のパラメータ N2 の値
4数式説明(計算結果)
5=NTRANDF(100,A2,A3,0)100個の F 乱数を Mersenne Twister アルゴリズムで生成します。

メモ: この使用例の数式は、配列数式として入力する必要があります。使用例を新規ワークシートにコピーした後、A5:A104 のセル範囲 (配列数式が入力されているセルが左上になる) を選択します。F2 キーを押し、Ctrl キーと Shift キーを押しながら Enter キーを押します。この数式が配列数式として入力されていない場合、単一の値 2 のみが計算結果として返されます。

関連 NtRand 関数

  • 既に分布のパラメータをお持ちの場合

参照